新築戸建て住宅の2階に設置させていただいたエレガントモダンなオーダーキッチンです。天井に見える梁や無垢の床材、壁には珪藻土と自然素材にこだわった家づくりをされました。
レイアウトはペニンシュラキッチン+背面収納という、どちらかと言えば珍しくないレイアウトですが、ボリューム感や全体的な色合い、窓や照明などのバランスが取れているので、とてもおしゃれな空間に仕上がりました。
ペニンシュラキッチン側のクォーツカウンターは長さ約270cm×奥行き90cmで、かなりボリュームがあります。ダイニングから見て壁側のみ幅75cmの開き戸キャビネットを設置し、残りは足元が入るようにオープンとなっています。
背面収納も同じく約270cmあり、壁側には幅90cmのトールキャビネット、残りはベースキャビネットとカウンターだけにして、電子レンジやコーヒーメーカー、ゴミ箱などを設置するスペースになっています。
吊り戸棚はあえて付けずにスッキリとしましたし、何よりカウンター上の窓とブラケット照明が素晴らしいバランスで取り付けられているため、とてもセンスの良い感じになりました。
トールキャビネット上部にはエレガントなクラウンモールディングを組み合わせました。
キッチンの照明器具は、ご主人様が探してこられたアメリカのキチラー社の照明器具でコーディネートされており、キッチンの雰囲気と良く合っています。
キッチンと背面収納の間の通路幅は約90cmに設定しました。全体的にゆったりとしたレイアウトになっていますので、大人数での作業も全く問題ありません。
ここで、お施主様が考えだされたアイデアをご紹介いたします。キッチン通路部分だけフローリングの色が違うと思いますが、これは既存の床にフローリングを重ねているだけなのです。(同じフローリングで、これから同じ色に塗装するそうです。)
なぜ、このような事をするのかというと、現在、メインで使用する奥様のベストのキッチン高さが85cm、しかし、将来、使うであろう娘さんのベストのキッチン高さは87cmで違うために、今後、必要なタイミングで高さを調整するためだそうです。
フローリングを取り除けば、すぐに87cmの高さに変わります。なるほどっ!見た目も良いですし、素晴らしいアイデアですね。
扉は框デザインの彫りこみが入ったMDF製の塗装扉です。今回は、少しグレーを入れて彩度を落とした3分つやで塗装することで全体的にマットな感じになっています。
シルバーのカッププルと次の画像のシルバーのつまみは、お施主様が探して来られたものです。この組み合わせは、あまり見かけないので、とても参考になります。
クォーツストーンの天板はシーザーストーンのクリームブリュレ、シンクはカラーステンレスのCOMO-C8で色はホワイト、水栓はグローエのK4を組み合わせています。
レンジフードはアリエッタのバルケッタのホワイト、壁にはホワイトのサブウェイタイルが天井まで貼り上げられています。ガスコンロはリンナイのRD640STS、最近は魚焼きグリルがないタイプも人気があります。
食洗機は、既に製造中止となってしまったハーマンのフロントオープンです。機器を選ぶ段階で製造中止になる情報は入手していたので、リンナイ製のフロントオープン食洗機と迷ったのですが、最終的にはハーマン製をお選びになりました。
背面収納のカウンターはホワイトのポストフォーム天板です。キッチンの天板とは色も素材も違いますが、違和感はありません。
未完成のため、全景の写真はありませんが、洗面化粧台も納品させていただきました。天板はキッチンと同じシーザーストーンですが、こちらはバターミルクという石種になります。クリームブリュレよりも柔らかい色合いですね。
初めてお問い合わせいただいてから、今回の写真撮影まで約1年半もの年月が経過しました。途中で、いろいろ迷うことがありましたが、最終的に気に入っていただけたようで、私も大変嬉しく思います。ありがとうございました!