築20年以上になる戸建て住宅のリフォームに、イタリアンモダンなオーダーキッチンを設置させていただきました。元々のL型キッチンのガスコンロやシンクの位置は変えずに、吊戸棚を無くすなどで全体的に開放感を出せるようにデザインしました。
こちらがリフォーム前のキッチンです。
一部、構造上に必要な柱が残ってしまいましたが、ご主人様のアイデアにより、ドア位置も一緒に移動できたため、以前に比べて、相当広々としたキッチンになりました。シンク上の吊戸棚が無くなりましたが、ダイニング側のカウンター下に収納を追加したので、全体の収納量が増えたと奥様にも喜んでいただけました。
コンロ側のリフォーム前です。
レンジフードやガスコンロ、ガスオーブンの位置は同じにすることで、リフォーム工事費用を抑える事が出来ます。吊戸棚は窓ギリギリまで高さを伸ばして、収納量を増やしました。キッチンの扉の色やレンジフード、壁のタイルをキッチンパネルに変えると、大分、印象が違いますね。
今回のデザインスタイルは、ハンドルレスのフラット扉を使用したイタリアンモダンのオーダーキッチンです。L型キッチンの背面にカップボードを配置し、とても機能的なレイアウトになっています。
大きな特徴は、ダイニング側の収納の色を変えているところです。リビング・ダイニングに置かれている家具が、比較的濃いめの色という事もあり、キッチン側のホワイト(DN-93)にグレー系(D19-50B)を組み合わせました。
通路幅もしっかり取られており、隙のないカチッとしたレイアウトになっています。扉の艶は鏡面塗装ではなく、5分つやにする事で、しっとりとした高級感があります。
ダイニング側のカウンターは長さ300cmで奥行きが46cm、シンク側の長さは同じく300cmでコンロ側は250cmと、全体的にゆったりとしたワークスペースが取れています。また、高さについては、シンク側の天板は90cm、ダイニング側のカウンターの高さは110cmですので、20cmの段差があります。
今回はリフォームという事で、窓側の袖壁や一部残ってしまった構造柱との干渉で、キッチンキャビネットや天板の製作には、細心の注意を払いましたが、うまく納まって良かったです!(特に構造柱は、キッチンに埋め込まれているようになっています。)
カップボードは、既存の食器棚と寸法を合わせて、長さは約150cmで奥行きは45cmです。半分は食器を入れるために、床から天井までのトールキャビネットにして、もう半分は調理家電を置くためにカウンターを設けています。
カトラリー系が多いという事で、トールキャビネットには4段の引き出しを組み合わせました。脇には炊飯器などを置くためのスライドテーブル付きの家電収納になっています。
調味料が多いので、幅30cmのボトルラックと幅15cmのボトルラックを並べています。
収納効率が悪いと言われているコーナー部分の収納ですが、270度の回転トレー付きのコーナーキャビネットであれば、いろんな大きさの鍋をたくさん収納する事が出来ます。
今回、初めて使用したシンク下のキャビネットです。左半分が深い引き出しになっていて、専用のごみ箱が2つ置けるようになっています。右側は開き扉になっています。
ゴミ箱をしっかり隠したいけれど、ある程度の大きさのごみ箱にしたい方にはお勧めです。(26リットルのごみ箱が2ヶです。)
ゴミ箱は着脱可能(置いてあるだけなので)ですので、不要であれば、このように深型の引き出しとして使う事が出来ます。ちなみに、手前に見えるタオルバーはお施主様が購入したものです。
ダイニング側の開き戸キャビネットです。奥行きの有効寸法は約28cmですので、A4サイズのノートや雑誌であれば十分収納できます。棚板は可動式になっていて、自由に高さを調整できます。
サイドパネルに取り付けた家具調コンセントです。白と黒があります。
シンクはトヨウラのステンレスシンク(R800BI、静音仕様)に専用の網かごを追加しました。水栓はデルタのタッチ水栓 アディソンのクロム色です。右側には日本トリムの電解水素水(還元水)整水器(TRIM ION US-100L)を取り付けました。
天板はカルチャードクォーツのジェントルホワイトです。
食洗機はミーレG6100SCiのホワイト。キッチンと同じ扉材を取り付けています。
レンジフードは富士工業のADR-3A-9017のホワイトを使いました。低価格な割に機能性にも優れていて、よく採用しています。少し色が違いますが、全く気になりません。
ガスコンロは、人気のノーリツ(ハーマン)のプラスドゥ、オーブンも同じくノーリツ製です。
ガスコンロの排気カバーはお施主様が見つけてこられた商品です。通常はカバーにして、グリルやオーブンを使うときにひっくり返すそうです。面白いですね。